近年はインターネットやSNS等で情報がすぐ手に入る時代です。
歯科業界においても、様々な歯科治療の情報が得られる時代になった今、その恩恵は患者様のデンタルIQの向上に繋がり、それによりカリエス治療は年々減少傾向にあります。
「症状が出てから治療しに行く」歯科通院ではなく、予防するために通院する「予防歯科」の時代にシフトしつつあります。
そんな現状の中でも、日本は超高齢化社会の真っ只中であり、義歯や補綴を必要とする高齢者をメインに、審美面を気にする若年層の幅広い世代まで、セラミック補綴などの需要は高まっています。
こうした状況の中で、先生方は歯科補綴について、患者様へ保険と自費の違いや、メリット・デメリットをきちんと説明されていますでしょうか?
様々なマテリアルがある中で、各々の特徴やメリット・デメリットを説明せず、当たり前のように保険範囲内の義歯や補綴のセットをされていますでしょうか?
それとも、医院経営の為に、積極的に自費の補綴を勧めているでしょうか?
どのようなコンサルが大事なのか
「自費を勧めると患者さんに金儲けと悪評がたつので、勧めない」
「医院経営の為には自費補綴は重要なコンテンツ、力を入れて、いの一番に説明する」
と、両者色々な意見があると思います。
しかし、どちらが患者さん目線の考えでしょうか?
どちらも答えは「No」かもしれません。
患者様にとっては、補綴は長年口腔内で機能する大事な身体の一部となります。
そんな大事な身体の一部を、患者様へのヒアリングや説明無しで決めてしまうのは賢明ではありません。
患者様個々の状況によりニーズは異なります。
・金銭的に余裕が無いので保険範囲内の一択
・自費の義歯や補綴、よくわからないし、価格も気になるので話だけは聞きたい
・身体の一部だし、食事が一番の楽しみだから歯にはお金を掛けたい
等、様々な考えを持った患者様がいらっしゃいます。
当たり前になりますが、色々な考えを持った患者様に寄り添い、ベストな答えに導くのが
「患者様目線にたった要望の汲み取り、丁寧な説明」
になります。
ヒアリングの流れ
・患者様は、何を重要視しているのか?(価格・機能・審美)
・その回答に対する疑問の解消、丁寧な説明
この流れ無しに、医院側の判断のみで補綴製作に進んでしまうのは、患者様と先生が互いに損をしてしまいます。
説明だけでなく、
患者様がどうしていきたいか?
何を重要視しているか?
のヒアリングが患者様に安心を与え、「きちんと考えてくれている」と信頼関係が生まれるのです。
具体的な解決策
自費補綴が、審美や健康面で患者様にメリットになる事は間違いありません。
しかし、売り込むだけでは患者様との距離は離れるだけですし、またその逆で、提案をせずに当たり前のように保険診療で進めてしまう事も、後々患者様の大切な残存歯に良い影響を与えない可能性もあるのです。
どうしても売り込みのイメージが先行してしまう場合は、事前にアンケート用紙に、補綴についての細かな項目を付け加える事も良いでしょう。
・自費診療を希望しない
・興味があるので話を聞いてみたい
等の項目を付け加える事で患者様の考えがわかり、その要望の元で治療が進められます。
また、医院スタッフで勉強会等を催し、保険、自費補綴のメリット・デメリットを先生ご自身、あるいはスタッフを含めもう一度改めて見直し、スタッフ一同で理解する事も重要です。
医院でのヒアリング内容や説明のフレーズを取り決め、その上で視覚的に分かりやすい実物サンプル等を活用し、患者様に選択肢を与える事も良いでしょう。
まとめ
スタッフ一同が共通認識を持って患者様に対応する事で、信頼が生まれ満足度が高まる診療を提供出来るのです。
コンサルも「会話のキャッチボール」です。
相手の要望に対し、最適な回答を投げ返す事で、トラブルのない満足度の高い診療が提供でき、総合的な患者様のQOLが高められるはずです。
信頼関係が生まれ、患者様、先生が良い結果になるように、実践して頂ければと思います。
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