「歯科医院を開業したいけど、もし経営に失敗したらどうしよう…」
「開業した歯科医院が売上を安定させるには、どんな対策をしたらいいのだろう？」
このようなお悩みや疑問をお持ちではありませんか？
今回は、開業後に失敗してしまう歯科医院の特徴を6つ取り上げて、それぞれ具体的にご紹介します。
また、医院経営を失敗をしないための対策も併せて解説するので、これから歯科医院を開業しようか検討している方はぜひご覧ください。
失敗する開業歯科医の特徴6選
せっかく自分の歯科医院を開業したにもかかわらず、どうして経営に失敗してしまうのでしょうか？
失敗する開業した歯科医に共通している特徴を6つご紹介します。
医院の経営ノウハウが不足している
歯科医は歯科に関する専門知識や技術を豊富に持ち合わせているものの、中には医院経営に関する勉強をしないまま開業してしまう方が少なからずいます。
歯科医院の経営は誰もが容易にできるものではなく、売上を伸ばすためにはマーケティング・スタッフの教育・経理・労務などの幅広いノウハウが必要不可欠です。
いくら歯に関する専門性に長けている優れた歯科医師だとしても、経営ノウハウが不足していれば開業しても失敗する恐れがあります。
事前リサーチを怠っている
全国にある歯科医院の件数はコンビニよりも多いと言われており、患者の獲得競争が激化しているため、開業する前にはリサーチをしっかりと行うことが重要です。
例えば医院を開業したい地域の世帯数や昼夜の人口比率、ライバルである歯科医院の数やその強み、住民の年齢層や開発状況などは必ず調べておく必要があります。
しっかりと事前調査をせず、単に「土地代やテナント料が安いから」「大規模な駅から近いから」といった理由で開業すると、患者が来ずに失敗する可能性が高いです。
他院と差別化が図れていない
ライバルの歯科医院と差別化できていなければ、競争に勝てないため上手く集患ができません。
特に駅前や大きなショッピングモールなど好立地な場所なら、他院との競争が激しいことは想像に難くないです。
「腕が良ければ自然と患者が来る」という神話は当の昔に崩壊しているので、「審美歯科が得意」「夜遅くまで開院している」など、他院との差別化を図らなければなりません。
自院にどのような魅力があるのかをアピールし、多くの患者に選ばれる医院を目指す必要があります。
事業計画書を作成していない
事業計画書を作成しておらず、資金繰りが上手くできなかったというケースが、開業した歯科医が経営に失敗してしまう原因として頻繁に挙げられます。
歯科医院の開業資金は、テナントの確保や外装・内装の工事、医療機器やツールの導入などで数千万円単位の莫大なコストがかかるので、他業種よりも多くの費用が必要です。
また、もし銀行から借入する場合、毎年安定した売上を確保しないと返済が難しくなります。
しかし、開業しても収入が伸び悩み、赤字になって潰れてしまったというケースが珍しくないため、事業計画書の作成は非常に大切です。
人材が不足している
歯科医院の患者の獲得競争が激化している中、都市部では平日の夜間や24時間診療、土曜の午後や日曜診療に対応した医院が増えています。
診療時間が長くなれば、歯科医院に勤務している歯科衛生士や歯科助手、受付といったスタッフは長時間労働にならざるを得ません。
世の風潮として働き方改革が推進されているにもかかわらず、こうした状況下では人材がなかなか見つからず、経営に失敗してしまう歯科医院が多くあります。
マーケティングができていない
歯科医院にいくら最新の設備を導入したり、優秀な人材が揃っていたりしても、それを患者が知らなければ来院できません。
また、人目につくところに看板を立てたり、各家庭にポスティングしたりするといったオフラインでのマーケティングだけでは、インターネットが発達した現代では集患するための効力が弱いです。
歯科医院がWebサイトやSNSなどオンラインで積極的に情報発信して、1人でも多くの人に自院の特徴や魅力を知ってもらわないと、継続的な売上増加は期待できないでしょう。
歯科医院が開業して失敗しないための6つの対策
開業した歯科医院が経営に失敗しないためには、何をどうしたらいいのでしょうか？
個人の歯科医院が経営難に陥らないために取るべき対策を6つ解説します。
経営に関するノウハウを身につける
歯科医が自院を開業することを検討する場合、いきなり開業せず、まずは経営についてのノウハウを得ましょう。
経営に関する講座や勉強会は頻繁に開催されており、現在ではオンラインでの勉強会が開かれていたり、リモートで参加できたりするものも少なくありません。
また、オンラインでの勉強会ではアーカイブが残っている場合があるので、忙しい方でも時間の合間を縫って視聴してみましょう。
他にも経営の本を読んだり、実際に開業している院長から話を聞いたりして、ノウハウを増やすことをおすすめします。
開業する場所やターゲット層を研究する
歯科医院が上手く集患できるかどうかは、開業する立地や周辺住民のターゲット層によって大きく左右されます。
ライバルの歯科医院がたくさんある地域に開業すると、患者を奪い合うことになるので集患が見込めません。
人口比率や世帯数などの情報をもとに、継続的な集患が見込めそうな場所を選ぶことが重要です。
また、どんな人が多く住んでいるのか、自分が実現したい歯科医院の方針と合致しているかなども併せて研究しましょう。
余裕のある資金計画を立てる
診療報酬は診療月の2ヶ月後に入金され、開業した直後は無収入となるため、3ヶ月分以上の運用資金を確保しておかなければなりません。
また、工事が遅れたり書類に不備があったりといったトラブルが発生すれば、開業が数ヶ月単位で遅れることもあり得ます。
さらに、開業直後は設備の経費や人件費、光熱費などで想像よりも多くのコストがかかることが懸念されます。
どんなに入念に事業計画を立てたとしても、必ず計画通りに運用できるとは限らないため、かなり余裕のある資金計画を立てることをおすすめします。
スタッフの労働環境を整える
充分な人材を確保するためにも、スタッフのことを考えた労働環境を整えて、業務に対するモチベーションを高めたり退職を防いだりすることも大切です。
例えば、歯科衛生士は結婚・出産をきっかけに離職したり育児休暇に入ったりするケースが多く、スタッフの数が不足して長時間労働になる歯科医院が少なくありません。
労働環境が悪いと、せっかく採用したスタッフが次々と辞めてしまい、慢性的な人手不足に陥る恐れがあります。
こうした状況を生み出さないためにも、「残業時間ほぼなし」「時短勤務OK」などできるだけスタッフにとって働きやすい環境を整備しましょう。
自院の強みを洗い出してPRする
競合の歯科医院との差別化を図り、自院の魅力を最大限にアピールしないと、患者から選ばれる医院にはなれません。
まずは「インプラントやホワイトニングなど自費診療のメニューが豊富」「小児歯科に力を入れている」「日曜日も開院している」など、他院との違いを明確にしてください。
そのうえで、公式ホームページやSNSなどを開設して、1人でも多くの患者に自院の存在を認知してもらいましょう。
また、開設しただけで満足せず、自院の診療項目を案内したり、患者にとって役立つ歯に関する情報を発信したりして、患者に「通ってみよう」と思ってもらうことが大切です。
集患対策を講じて新規患者を獲得し続ける
集患が上手くできれば、かかりつけ医として患者がある程度定着するので、歯科医院の経営が波に乗ってきます。
しかし、経営が安定したからと言って集患対策を怠けていると、新規の患者数は減少してしまいます。
虫歯や歯周病など歯科医院での治療がひと段落すれば、ほとんどの患者は「もう痛みがないからいいか」と通院を止めてしまうので、常に新しい患者を獲得し続けなければなりません。
経営を成功させるためには、上記のように公式ホームページやSNSなどを運用し続けて、集患対策を疎かにしないことが重要です。
歯科医院が行うべき集患対策については、以下の記事に詳細が載っていますので併せてご覧ください。
歯科医院が効果的に集患するには？オンライン・オフラインでの方法を解説
まとめ
せっかく大枚はたいて個人の歯科医院を開業したにもかかわらず、経営難になって失敗しては元も子もないです。
経営難に陥る歯科医院には「経営ノウハウが不足している」「他院と差別化が図れていない」など共通点があります。
開業した医院の経営をしっかりと軌道に乗せるためにも、今回ご紹介した「自院の強みを洗い出してPRする」「新規患者を獲得し続ける」といった内容を踏まえ、失敗を回避できるよう心掛けてください。
弊社Denis techは歯科医院様専門のデジタルマーケティング支援会社です。
これまでに多くの歯科医院様の経営を支援して参りました。
気になる方はぜひお気軽にご相談ください。
